2011年12月25日日曜日

ハゲしい展開

抗がん剤ABVD療法2回7日目(1-day21)

な、なん…「なんじゃこりゃあ!」

その瞬間、本当に思わず口から出た言葉。松田優作だっけ、リアルタイムで見てないけど。
昨日の投稿アップ後すぐの出来事です。風呂に入って、まずシャワーで頭から流しました。抜け毛が増えてる自覚はあったので、落ちる毛はざっと流してしまおうと。
それなりに優しくしたつもり。それでも、いやもう抜ける抜ける。2日前と比べてもケタ違いだ。

指で髪の毛ほぐすでしょ、わしゃわしゃっとやってから手を見るといっぱい毛が絡みついてるわけだ。それをざーとシャワーで流す。わしゃわしゃっとやってもう一度。わしゃわしゃっとやって3回目。!!ちょっ…手にまとわりつく髪の毛が、「もさっ」って、すんげー事になっちまった。目ん玉飛び出す勢いで、ジーパン刑事の気持ちがちょっとわかった。のか?

そもそも、落ちてる毛っていうのはビジュアル的にけっこう害ですよね。不潔さを感じるし、多ければ不気味にも感じる。以前バイトしてたレストランでも毛に注意は徹底すべき点だった。テーブル上とかトイレとか、一本の毛があるだけで「汚い」と見えてしまう。排水口に溜まった毛なんて汚さ以上に気持ち悪く感じる。

「脱毛」ー数ある副作用のうち、肉体的な苦痛の代表がHakikeとすれば、精神的な苦痛の代表がこれでしょうか。
女性は特につらいことと思いますが、自分はまあ、これは仕方ないかと諦めもつく程度で。自分でも初めて見ることになるつるっぱげ頭は少し楽しみでもあったりして。
しかし、ダメージは「髪が抜けること」の他に「抜け落ちた毛」というところに潜んでいた。視覚から入るものってストレートに精神まで響きますね。ごっそりと手に絡みつく毛。ああ、これが自分の体なのかと。

それにしても…きりがない、とはこういうことか。
落ち葉掃除みたいな感じです。流しても流しても次々抜ける。かといって全部が無くなるわけでもない。近いうちにそうなることはわかるけど、今この瞬間きりがない。
あきらめて途中から無視することにして、風呂から上がり、タオルでぱたぱた。洗面台の上でドライヤーをかける。これでパラパラ落ちるのは覚悟の上で、家中撒き散らすくらいならここで少しはたいておこうとパサパサパサ。ぱさぱさ。パサパサ。ぱさぱさっ、ぱさぱさっ、ぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさぱさ…ふんがー!終わらない!
経験者の方々によく「抜け始めたらめんどくさくなって一気に刈った」とかいう話を聞くのだけれど、正直ほっとけば抜けるものをなんでわざわざ刈るのかそのほうがめんどくさいや位に思っていました。
いやー、うん、よくわかった。こいつはめんどくさい。すぱっとやっちまったほうが精神衛生上よさそうだ。

ただまあ、もう少し粘ってみよう。刈るのはその気になればいつでもできるし、まだ違う発見があるかもしれない。
なにより、年末には子供たちが来て久々に会える予定なのでそこまではなんとか原型をとどめていたい。ハゲ頭インパクトで子供たちのほうがショック受けるとかわいそうだ。
うーん、もたせられるかなあ。

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